ほぼ3ヶ月パリから離れていた。それも射撃が出来ない環境で。パリに戻ると師匠テリー氏から「今度の日曜はマッチだからね」。練習というか銃にもほとんど触れてない3ヶ月のブランクの後いきなりのマッチ!?それも師匠テリー氏とヨーロッパジュニアチャンピオンのエミール君とだ!「大丈夫。公式戦じゃないから。総て的はメタルのターゲットだし、楽しもうよ」その上送迎付きで700発ほどの弾は用意できていると。これでは断るわけにはいかない。日曜朝7時テリー氏に迎えられ(実は近所に住んでいる)パリから150km離れたVertusという村にある射撃場に向かう。もう、車内では気軽なマッチといわれてもマッチはマッチ。既に混乱状態に陥っている…
 会場に着くと公式戦じゃないとか言いながらヨーロッパチャンピオンシップなどに出場する強豪連中がいっぱいいるじゃないか!ついでに見渡してみれば70〜80人は超えている。これじゃちょっとした公式戦並みだ!アデレードのWPFGでアメリカのシューターに授かったシャツに着替え気合いを入れてみる。視線を更に感じて緊張は更に高まってしまった。逆効果だ。
WPFGで授かったUSシューティングチームのシャツで出場!
 この大会はフランスの夏のバカンス前の最後の大会となるものでお祭り的な意味合いもある。だからタイトルもFun Shoot。出場者もそれなりに集まるわけだ。7月8月は夏休みで大会もない。ターゲットはメタルのみ。当たるかはずれるかだ。全6ステージでタイムを競う。的を残して終われば5秒のペナルティ。一つの的に1発のみの命中。2発以上撃ち込むとその分5秒ずつのペナルティが加算される。ただし、ステージ6以外は3回の射撃。結果の良い二つのタイムの合計が記録となる。ステージ6は2回のみ。
 まずはステージ5から始まった。約10mで7つのボーリングピン型のターゲット。両サイドは赤く塗られておりペナルティとなる。内側の5枚を倒せばいいのだ。カメラのセッティングをしていると「最初に撃ちなさい」無情の師匠の声。緊張して鼓動は高まる。イヤーマフをすると静寂の中に鼓動がこだまする。もう何して良いかわからない。ビープ!結局何発撃ったのだろう。当たらない。サイトが見えない。緊張で...5秒台が精一杯。現在の最高タイムは2秒30台。お話しになりません。って勝てる状況で出ないし、オープンクラスの話だからね。続いてステージ1。プレートの数は7枚。最初の3枚はフランス国旗のトリコロールに塗られそれぞれを同じ色の窓枠から撃つのだ。スタートは任意の位置に置いた銃とマガジン。シューターはいすに腰掛けた状態でスタートして銃を取りロードしてチャージしてから射撃開始だ。最初の3発を終えると中央の的に2発、別の窓枠から3つのターゲットにそれぞれ2発ずつを撃ち込む。どの時点でもかまわないが一度必ずリロードしなければいけない。立ったりしゃがんだりの連続で既にモモが張り気味。準備体操は必要だ。

(ステージ6のスタート。ショットガンを撃った後、自分のピストルのある位置までダッシュ。エミール君の右手は既に握る準備を整えているのに注目。そしてこれがエミール君の銃。ダットサイトの上に付いたV時のステーが最近装着された!)

ステージ2は8つのターゲット。中央に上にグリーン、下に白いターゲット。このグリーンのターゲットが最初に撃たなければいけないターゲット。そして白いのが最後のターゲットだ。この白いターゲットを最初に撃つとそのステージは終了して他の的は総てペナルティと意地悪なステージ。そして両サイドにイノシシなど動物の形をしたターゲットがそれぞれ3つ。一発ずつ当てなければいけない。移動はないものの窓を通しての射撃、そして窓までの距離があるのでどうしても体をかがめたりのばしたりしなければいけない。やはり柔軟運動だ。ステージ3はステージ2の応用のようなもので。中央に巨大な花が設置されその3つの花がターゲット。ただ、スタートはベンチに腰掛けた状態で銃は中央の窓のした。その窓を手で押して開けなければいけない。左右も窓は直径20cmほどの円状のもので狙いにくい。左右に動き回らなければいけない。しゃがんで、立って、走って。スポーツです。

ステージ4は中央の棒に交互に備え付けられた円形のターゲット5つ。その前に左右にあるメタルプレートを倒してから撃つという6発のみのそれこそ射撃のスピードで勝負の決まるステージだ。最後のステージ6。メタルプレートは16!まずスタートがショットガンによって中央におかれた鶏型のターゲット。これを落とさなければいけない。それもショットガンのみで。つまり最初のショットガンで外してピストルに持ち替えて、それを倒してもペナルティになるわけだ。ショットガンの後にピストルに持ち替え15個のターゲットを倒す。15個。私のSTIは総弾数が16発。ミスは一回のみ。それを超えたらリロードしなければいけないのでタイムロスが大きい。緊張のステージだ。何とかリロード無しでクリアーできた。早く撃って外してリロードするよりも確実にゆっくりと当てる方が結果的に好成績になる。エミール君の射撃でタン、タン、タン...とぱたぱたターゲット達が倒れていくのは圧巻だ。周りからもため息が出る。

で結果は各カテゴリーでオブリオ親子が総なめ。師匠なんて9本もシャンパンをゲット。大満足だったようです。ちなみにこの射撃場のオーナーは軍人上がりということで結構軍人さんもいたようです。

これが現在のSTI。タム・レストと、帰国後数日の間にエアガンの丸スミスになるのが夢という友人にグリップの加工したグリップ。この2点は確実にリコイルを受け止めることの出来る銃となった。現時点で一番安定しているようなのでしばらくは手に入れるところはないだろう。これで撃ち込める!リグはGugaのホルスター。今回のマッチでは全くトラブル無し。弾は練習用の回収した薬莢を使ったリロード弾だ。帰宅して気がついたが3本のうちの一本のマガジンのスプリングが寿命だったようで縮みっぱなしになっていた。

結果は失敗を重ねながらも目標のベストテン入りを果たし7位だった。比べる必要もないけど師匠やエミール君との差は果てしない。エミール君に「急ぎすぎずに慎重に撃てるようになったね。良くなったよ」ほめられました。私の人生の半分に満たない若造に....(^^;